El Caminito de La Boca, Buenos Aires

第37回 ブエノス・アイレスの石畳


El Caminito de La Boca, Buenos Aires

アルゼンチンは建国以来ヨーロッパを見て暮らしてきたせいかブエノス・アイレスには石畳の道「Calles adquinadas」がたくさん残っている。アカシアやプラタナスがトンネルを作る 石畳の道には情緒があり、雨の日に石畳の道を歩けば表の喧噪を忘れポルテーニョ(porteño 「ブエノスっ子」)気分に浸れる。情緒あふれる石畳の道だが車道としては最低で、車線が引けず滑りやすく雨の日にはブレーキが利きにくい。

ブエノスの石畳は帆船時代に使用済みとなったバラストの小石を再利用したものである。イギリスからパンパの産物運搬に来航した船はバラストとして多量の石 を積んで来たが、積荷で満杯となった帰りの船は港に石を捨てて出港した。産業革命の隆盛期には羊毛や食料品(主に牛肉と小麦)を運搬する船が頻繁に往復し ていたのでブエノスの港には常に小石の山があった。帆船時代のパンパの輸出品は野生の牛の皮が主であり、後に塩漬けの肉が加わった。

蒸気船の出現後、冷凍技術も発達し、それまで捨てられていた肉も輸出された。広大なパンパは大資本の手で大牧場や大農場に変わり、パンパはブエノス港と鉄 道で結ばれ世界の食糧庫となった。バラストに水を利用する汽船の登場でアドキン(adquín)用の小石は国産に変わった。

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