第93回 Adiósは「さようなら」か?


学生時代にある教授が「adiósはさようならではない、adiósは長い旅に出る人を見送るときに道中の無事を祈っていう言葉であり日常はhasta luego、hasta mañanaなどと云う」と説明した。筆者は長くそう信じて疑わなかったが、ある時、スペイン映画の中で郵便配達夫が人々にadiósと言って立ち去るのを見て教授の説明に疑問を感じた。

その後、中南米で仕事をする機会に恵まれ、日常の挨拶としてadiósがよく使われ、見送る人も立ち去る人もadiós, 家庭では「行ってきます」「行ってらっしゃい」の意味でadiósを使うことも知った。

adiós以外によく使われる挨拶はhasta luego、chao、chau(イタリア語から)、hasta la próxima, hasta prontoなど。

hasta prontoは次に会うまでしばらく日数が空く場合に使われ、hasta luegoとは異なる。日常生活ではこれらの意味を厳格に考えて使っている訳ではなく、すべてをhasta luegoで済ませる人もいる。少し固くなるがhasta la vistaや次回会う日を決めて別れる場合はhasta el viernesなどと曜日を入れる場合もある。

Hasta siempreはあまり使うことはないが、旅先で二度と会うことがない人に「またいつかお会いしましょう」の意味で、あるいは亡くなった人に愛情を込めて別れを述べるときなどに使える。Hasta siempre以外は手紙やメールの最後に使うこともできる。
(川内)

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