第1回 La Nohe Magica

スペインで1月6日は公現祭(ephifanía)と呼ばれるキリスト教の祝日です。 イエスキリストの誕生を祝って東方の異教の地から3人の王(博士・賢人とも訳されます)が贈り物を持ってやってきたという聖書の話から、スペインの子供たちには伝統的にこの日(1月5日の夜中~1月6日朝)にLos ReyesMagosからプレゼントが届きます。

Mago(=魔法使い)というくらいですからサンタクロース同様魔法の力を持っていて、子供達の手紙を受け取り、夜中子供達が寝ている間にラクダに乗ってやってきて(砂漠を超えてくるので)プレゼントを置いていきます。

サンタクロースと違うのは、各地でLos Reyesの到着を歓迎するパレードが行われることでしょうか。私の住むバルセロナでは、港町だけあってLos Reyesは船に乗って海から到着します。1月5日夕方に港に着いたLos Reyesは港でバルセロナ市長をはじめとする市民の歓迎を受け、その後街中をパレードします。

3人の王とそのイメージ(ヨーロッパ、アジア、アフリカ)を表す取り巻き達、巨大な風船やこれまた巨大な機械仕掛けの人形、プレゼントを山積みにした車など盛大なパレードはすべて通り過ぎるのに1時間以上かかるほど。

パレードの中には子供達の手紙を集めるLos Reyesの使いもたくさんいて、子供達はここで手紙を渡すことができるのですが、当日なのでぎりぎりまで子供達は手紙の内容を変えることができ、親達をやきもきさせます。ただ大抵子供たちはたくさんのものをリストのようにして頼むのですべて望み通りでなくともなんとかなっているようです(前もって各地に来ている使いの人に手紙を託すこともできます)。 

パレードの最後の方にはいかにもな悪者達と石炭の袋を積んだ車が。「いい子」でなかった子供達にはプレゼントではなく「炭」が届くのです。この時期の駄菓子屋には炭に見立てた真っ黒の砂糖菓子がおかれています。子供達がいうことを聞かないと親の決まり文句は「そんな風にしているとLos Reyesが炭を持ってくるよ!」です。

そして最後にキャンディーをばらまく車が来ます。スペインに来たころに驚いたのがパレードでまくキャンディーの量。トラックの上からや、歩きながら人が投げたり、最近では巨大送風機のようなものからキャンディーが吹き出し、バラバラと「雨」のように降らせます。この「飴」は頭にあたって痛いのですが、人々は老いも若きもビニール袋を持って必死に拾い集めます。

そんな光景にあっけにとられたものでした。ただ、近年は不景気のせいなのか、数年前に子供がパレードの車に接触したという事故のせいなのか、キャンディーをまくのも最後の方だけ、量も少なくなりました。今年は本当に少なくて周りにいた人からも文句が出ていたくらいです。そこまで期待するのもどうかと思いますが、子供達は楽しみにしています。

家庭にもよりますが、Los Reyesは子供達へのプレゼントをその子の家だけでなくおじいちゃん、おばあちゃん、おじさん、おばさんの家など親戚の家にも置いていくことが多く、親戚が多い子供は山ほどのプレゼントをもらえる夢のような日なのです。日本のお年玉のようですね。家によっては大人にもプレゼントが届きます。

多くの保育園や小学校では冬休み明けの日はLos Reyesにもらったプレゼントを学校に持って行ってよい日です。クラスでは先生も一緒に皆で何をもらったか発表しあうというまさに国民行事のようです。

Los Reyesの日でクリスマスシーズンは終了、プレゼント需要が終わったころにいよいよ冬のバーゲンが始まります。

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