第8回 冬の名物カルソッツ

季節限定のカタルーニャ名物「カルソッツ」を知っていますか?

冬が旬のネギです。メディアに取り上げられたこともあって、日本でも有名になりつつあるようです。発祥はバルセロナ南のカタルーニャ州タラゴナのバイス村、数年前日本のテレビで放映されたここで1月末に行われる「カルソッツ祭り」は年々訪問者を増やし、盛況となっています。カルソッツの消費は産地カタルーニャがもちろんメインですが、近年知名度を増し、スペインの他の地域やヨーロッパの他の国にも出荷されているそうです。市場に出回るのは11月~4月頃ですが、1~3月に最も食べられる季節ものです。

調理法はまさに「焼きネギ」、カルソッツを丸ごと炭火や薪の直火で真っ黒焦げになるまで焼くだけ。そしてネギの緑の上の部分を外側の皮を残して片手でつまみ、反対の手で黒焦げの根っこ近くを下に引っ張ると、焦げた外皮がきれいにするっと剥けます。すると白いとろっとした中身が。そこにトマトやニンニク、アーモンドなどで作った「ロメスコソース」をつけて、上の部分をつまんだ手を持ち上げてそのまま下から大口を開けてパクっといきます。これネギ?と思わせるとろりとしたジューシーなやわらかさと甘味がたまりません!

冬のカタルーニャでは家族や友人のグループでカルソッツを入れたバーベキューをしたり、郊外のマシアと呼ばれる一軒家レストランへカルソッツを食べに行きます(カルソッツを入れたメニューやカルソッツバーベキューを楽しむことを「カルソターダ」と言います)。このカルソターダ、炭火や直火を使うのでやはり郊外のレストランが主流になりますが、最近はバルセロナ市内でもカルソターダメニューを出すレストランが増えてきました。ただ店によっては黒焦げに至らない上品な様子で出てきたりもするので焼き加減がいまいちだったり、本来の野趣味に欠けることも。そして重要なのはロメスコソース、店によって味がかなり違います。

スタンダードなカルソターダメニューは、前菜として山盛りのカルソッツ、メインに同じく炭火焼きの肉各種、そしてデザートにクレマ・カタラーナ(カスタードクリーム表面に砂糖を焦がした、いわゆるクレーム・ブリュレ。これもカタルーニャ名物です)。

それにこれまたカタルーニャ名物、パン・コン・トマテ。パンにトマトを塗りつけたもので、バルなどではできたものが出されますが、マシアでは焼かれた田舎パンと皮つきニンニク、トマトがそのままテーブルに出されます。パンに半分に切ったニンニクの切り口をこすりつけ、半分に切ったトマトをこすりつけ、好みで塩とオリーブオイルをかけて出来上がり。これがまたおいしくて、カルソッツを待っている間にこのパンを食べすぎてしまうとその後が入らなくなるので要注意。 

大人数で集まって盛り上がるカルソターダ、冬のカタルーニャの定番イベントです。

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