第31回 バルセロナの治安

帰国の際に日本でよく聞かれることの1つにこちらの治安についてがあります。最近は各地でテロが相次ぎ、どこで何が起こるか分かりません。とはいえ移民が多く陸続きでキリスト教がメインのヨーロッパの方がテロの被害に遭う危険性は日本より格段に高いと言えます。現在のスペイン政府のテロ警戒レベルは5段階中の4、高い警戒度ですが、普通に生活している分には以前とあまり変化を感じません。

ソフトターゲットが狙われる今日、在住日本人にも大使館や領事館から注意喚起がありますが、生活する上でバスや電車に乗らないわけにもいかず、ショッピングセンターや祭りなど、人が集まる場所に全く行かないというのも現実的ではなく、どの程度気を付けられるか難しいところです。

テロの脅威は別として、バルセロナの治安は悪くありません。ただ、旅行ガイドブックにもよく書かれているのが「スリ・置き引き」の多さです。日本でもあるのでしょうが、こちらでは本当に油断なりません。日本のように荷物で席を取ってその場を離れるなんてもってのほか、貴重品の入ったバッグはもちろん、スマホなどの電子機器も狙われるので常に気を付けておく必要があります。幸い私自身は被害に遭ったことはありませんが、地下鉄の構内などでやけにぴったりくっついてくる怪しい人がいたことや、大きな公園で一緒に歩いていた友人が、話しかけて近づいてきた男にコートのポケットから携帯を盗まれたこともありました。友人がすぐ気づいて追いかけたので犯人は途中で携帯を捨てて逃げ、幸い未遂でしたが。

狙われやすいツーリストだけでなく、在住の人でも日本人・スペイン人・他外国人関わらず、盗難の被害に遭ったという話は少なからず聞きます。ほとんどが財布やスマホをすられるという隙をついた犯行で、手口はあざやか、その場では気づかないのです。そんなこともあり、私はバッグはなるべくたすき掛けができるもの、そして口に蓋ができるものを選ぶようにしています。そして人が多い場所ではたすき掛けにしたバッグは前側に、さらに気を付ける時は上に手を添えるようにしています。

警官と偽って財布などを出させ隙を見て現金などを盗む偽警官、ツーリストを装って地図を出してきて質問しつつ油断させて持ち物を狙うスリ、車のタイヤをパンクさせて止めさせたところ、確認に降りた時車内のバッグなどを狙う泥棒などクラシックでよく知られた手口ですが本当に今現在でもいます。暴力を使う強盗などはあまり聞かず、人の隙を狙う軽犯罪が多いので、身を守るのは自分自身の注意力と用心深さです。

今話題のポケモンGO、こちらでも配信されていますが、新しいスマホを手にポケモンに夢中で注意力も散漫にうろうろしていたら、ひったくりの恰好の餌食になりそうで危ないなーと思ってしまいます。とはいえ、ここではそれほど盛り上がってはいないようで、そんな人も見なければ事件も今のところ聞きませんが。

油断は禁物ながら「日本なら大丈夫でしょ」と思える日本の安全性は誇れるところだと思います。おかしな事件も増えて昔ほど安全とは言えないかもしれませんが、子供は小学生から子供だけで通学・外出し(これまたこちらではありえません)、荷物で席取りができて、落とした財布も戻ってくる確率が高い、世界から見たら驚くべき治安のよさです。

一度日本でプールに行ったのですが、一緒に行った家族がお札をジップ付きのビニール袋に入れてポケットに入れていたのをいつの間にかなくしてしまいました。名前を書いてあるわけでもなく諦めていたのですが、別の用のついでに事務所で問い合わせたところ、なんと届いていて戻ってきたのです! これには「日本人て素晴らしい~」と皆で感動しました。これは治安というよりも民度の高さといえるでしょうか。スペインではありえないかと…。

日本の安全さに慣れていると隙だらけかもしれません。スペインへ行かれる方、くれぐれも持ち物にはお気を付け下さい!

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