第50回 クリスマスと大みそかの食

気忙しい12月、早いものでもうクリスマス、新年も目前ですね。こちらではクリスマスイブのことをNochebuena、大みそかのことをNocheviejaと呼びます。この時期のこちらの人々の過ごし方、やはり家族・親族が集まることが多くなります。

クリスマスの食事というと、日本ではチキンとクリスマスケーキですが、カタルーニャのクリスマスの定番料理はガレット(galets)と呼ばれる貝の形をしたパスタのスープ。パスタに肉を詰めたり、肉団子を入れたりします。スープをとるのにたっぷりの野菜や鶏がら、ハムの骨部分などを使いますが、基本的に具はパスタと肉団子のみ。メインにはエビやロブスターなどの魚介類を食べる人が多いそうですが、チキンやターキー、牛やラムなどの肉屋もクリスマス直前には大混雑なので肉派の家庭も少なくないようです。

そしてデザートにはトゥロン(turrón)というアーモンドやナッツ、はちみつ、卵白などを使った甘い甘いお菓子。最近では味のバリエーションも様々で、秋終わりごろからスーパーにも各種並び始めます。少―し食べるにはおいしいものもあるにはあるのですが、やっぱり私には甘すぎます・・。

(Sopa de galetsとturrón 写真:Ajuntament de Barcelona)
26日のSan Esteban「聖ステファノの日」は、スペイン全国の祝日ではありませんがカタルーニャでは重きをおかれる祝日です。この日の食事はカネロニ。大きな四角いパスタに肉などの具を巻いて並べ、ベシャメルソースとチーズをかけて焼きます。手がかかりそうですが、これはクリスマスの食事で余った肉や肉団子などを利用して作る、いわばリメイク料理なのです。
さて、こちらではクリスマスがメインで、新年のお祝いムードはとてもあっさりと過ぎ去っていきます。日本のように三が日、というものはなく、12月31日の夜の食事から新年を迎えるのを祝い、遅くに寝るので1月1日は朝寝坊してゆっくり過ごし、2日からは平日で仕事、という人が多いのです。

日本で年越しそばが欠かせないように、こちらで欠かせないのが年越しのブドウ。夜中の12時、新年を迎えたことを知らせる12の鐘の音に合わせて、12粒のブドウを食べると幸運に恵まれるのだとか。国営放送では多くの人がカウントダウンに集まるマドリッドのプエルタ・デル・ソル広場からカウントダウン番組を放送し、12時になると時計塔の映像とともに、12粒のブドウを食べるタイミングが分かりやすく画面にも表示されます。ブドウを12粒、楽勝だと思いますよね?これが鐘の鳴る早さが意外にも早く、なかなか大変なのです!飲み込んでいないうちに次の一粒を食べなければならず、なんとか鐘に合わせて口に入れるものの、どんどん口の中いっぱいになってしまいます…。そんな姿がおかしくて笑ってしまったりして、余計難しかったり。最初は種も皮も一緒に食べてしまっていましたが、あまりにのどにつまりそうなので、今では12時前に種も皮も取ってスタンバイしています。

バルセロナではつい最近までオフィシャルなカウントダウンイベントはなかったのですが、数年前からモンジュイックの丘のふもと、Font Magicaという大きな噴水からスペイン広場まで続く通りで音楽と光の噴水ショーや花火などのイベントが行われるようになりました。ブドウを持って集まる人々で大盛況のようです。 

行ってみたいなと思いつつもその混雑ぶりを見ると、今年も我が家はインターネットで遅めの紅白を見ながら年越しそばを食べ、テレビのカウントダウンでブドウを食べる、日西折衷の年越しになりそうです。

2016年1月より書かせて頂いているこのコラムももうすぐ1年、お付き合い頂きありがとうございました。今後も新たなネタを探しつつ、楽しんで頂けるコラムを書いていきたいと思います。皆様、よいクリスマスと新年をお過ごしください。

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