第54回 LとR

先週は大寒波がやってきて、バルセロナでも多少冷え込みました。スペイン各地で大雪が降ったり、めったに雪の降らない南部でも雪が降ったりし、ピレネーの山の方では-20度を記録したそうです。まるでロシア?と思っていたら、本当のロシアは-40度でした…。

さて、今回はスペイン語についてです。スペイン語は多少の例外はあるものの、ほぼ書いてある文字通りローマ字読みで読めばよく、発音も日本語に似ているので日本人にはとっつきやすいといいます。確かに英語に比べると発音は格段にしやすいかな、と思います。しかしそのスペイン語にも“LとR”というあの日本人を苦しめる発音の区別があります。日本語なら1種類しかない「ラ行」、スペイン語には“l, r, rr”と3種類になってしまいます。

【l】は舌を前歯内側の歯茎に付けて、【r】は軽くはじくように、【rr】は巻き舌。それぞれ確かに違います。特に巻き舌は聞いていても分かりやすいですよね。Rで始まる単語(Rey, Rosaなど)やrrが並ぶ単語(arroz, perro)の時にはほぼ巻き舌になります。とはいえ、私の場合、単語1つを発音するときは意識するのもあってうまくできても、実際話をする時はなかなかうまく巻き舌が出てきません。自分の子供の名前をRで始まる名前にしなくてよかった、としみじみ思います。

そしてlとrの違い。聞き分けているかどうかあやしいもので、書かなければならない時に「あれ、lだったっけ、rだったけ?」と迷うことも多く、とにかく「ラ行」というなんとなくの響きで覚えているものも多い気がします。

困るのがこちらが話す時。私にはそれほど違わなくても、こちらの人にはかなり違うのでしょうか、単語によってはきちんと発音しないと通じないのです。大分前ですが、スーパーで氷が見つからなくて、お店の人に聞きました。“¿Tenéis hielo?”「氷ありますか?」

ところがこんな簡単な文が通じない。お店の人は眉をひそめて「イエロ?何?どんなもの?」と。 どんなもの、と聞かれても氷は氷で…。小さくもないスーパー、絶対ありそうなのに。“Hielo”を自分なりに色々言い直してみたり、最終的には“Ice!”と英語まで出して、やっと「あ~、“イエロ”ね!!」と氷のある場所に連れて行ってくれました。「だから、始めから言ってるのにっ!!」と心の中で突っ込みを入れましたが、きっと私の発音が悪かったのでしょう。ちなみにHierroだと鉄、Hieroだと辞書には豆の一種と。店員さんにはどう聞こえたのでしょうか。

もう一つ通じなかったのが、“Clara”。女性の名前でもあり、卵の白身という意味もあります。そしてビールを炭酸飲料(大抵ファンタレモンなどのレモン系)で割った飲み物もClaraといいます。アルコール度も低くて甘く飲みやすいのでよく頼むのですが、それがウェイターのおじさんに通じないのです。何度も言い直してやっと、「あ、クララね。」

そう言ってるのに!と私の日本語の頭では思うのですが、こちらの人には違うのですよね。今ではClaraを頼むときはかなり意識して発音しているせいか、普通に通じています。

ちなみに時々小学生の娘にも「そこはrじゃなくてlだよ。」と突っ込まれます。内心、「一緒じゃん…」と思いますが、現実は私のスペイン語力の問題であるのはきちんと分かっているので反論しません。

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