第55回 スペインのコーヒー

私は日本に住んでいた頃スターバックスにしょっちゅう行っていました。コーヒーは苦手だったのですが、ミルクがたっぷり入ったカフェ・ラテは好きになり、待ち合わせや休憩、おしゃべりタイムによく利用したものです。

バルセロナにもスターバックスは数軒ながらありますが、ほとんど行きません。ツーリストで混んでいるということもありますが、その辺のバルやカフェテリアでおいしいコーヒーが(当たり外れはあれど)3分の1くらいの値段で飲めるからです。

スペイン人はコーヒー党が多く、紅茶などは存在感が薄いです。バルで新聞を読んだりおしゃべりしながらゆっくり飲む人もいれば、くいっと一気に飲んでさっと出ていく人もいます。

スペインのコーヒーは基本エスプレッソ。豆の種類を選ぶようなカフェテリアはめったになく、メニューの代表的なものは3つです。

【Café solo】文字通りコーヒーだけ。濃いエスプレッソが小さなカップにでてきます。
【Cortado】Café soloに少しミルク(=牛乳)を入れたもの。同じく小さなカップで。
【Café con leche】いわゆるカフェ・ラテ。ミルクたっぷり、通常のコーヒーカップで。

コーヒーだけでは濃くて飲めない私は大抵カフェ・コン・レチェを頼みます。この時、¿Leche caliente o natural?「ミルクは熱いの?常温?」と聞かれることも。日本人的にはぬるいコーヒーはあり得ないのですが、スペイン人には猫舌が多いようで常温を希望する人も多く、時々聞かれずにぬるいものに当ってしまい、「しまった…」となります。

私の友人の1人はカフェ・コン・レチェを常に“en vaso”(コップで)と頼みます。頼めば分厚いガラスのコップで出してくれます。

「その方がコーヒーが濃いから」と彼女は言うのですが、あまり変わらない気が…。ただ見た目はなんだかおいしそうに見えます。熱々だとコップが持てなくてなかなか飲めないのが難点ですが。

食後など、お腹がいっぱいでたくさんは飲めない時や時間がないけどちょっと飲みたい時は量の少ないコルタード。カフェコンレチェよりはコーヒーが濃いので、コーヒー少なく&ミルク多くにしてほしい時は“corto de café”「コーヒー少なめで」、と頼むとミルキーにしてくれます。逆に“largo de café”にすれば「コーヒー多めに」。

カフェイン抜きのDescafeinadoも比較的一般的です。私の友人にも夕方以降カフェインを取ると眠れなくなるのでカフェイン抜きにする人がいます。カフェイン抜きにも“Máchina”「マシーン」と“Sobre”「袋」があり、エスプレッソマシーンで入れるか、小袋入りのいわゆるインスタントコーヒーの粉かの違いです。

カフェテリアだしマシーンの方がおいしそう、と思うのですが一緒にお茶をした時に友人が頼んだのはSobre。なぜか理由を聞くと、曰く「信用できないから」だそうです。確かにカップに添えられてきて自分で開けて入れるSobreには間違いがないですが、カフェイン入りのコーヒーを「カフェイン抜き」と言われて出されても分かりませんよね。そこまで考えるのか…となんだか感心してしまいました。

そして何を頼んでも大体砂糖の小袋が2つ添えられてきます。やっぱりとことん味は濃く…なんですね。とはいえ、カロリーは気になるのか低カロリーの人工甘味料やサッカリンを入れる人もけっこういます。

ちなみに普通のバルやカフェテリアであれば、カフェ・コン・レチェは1.5ユーロくらい。コルタードで1.2~1.3ユーロ程度でしょうか。気軽に飲める値段なのがうれしいところ。

CortadoとCafé con leche。砂糖は1つで十分です。

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