第52回 中南米のお酒

最近は中南米のお酒が手に入りやすくなった。都市部であればメキシコのテキーラ、カリブのラム酒、ペルーのピスコサワー、ブラジルのピンガ、チリ、アルゼンチンのワインなどが簡単に買える。

メキシコはビールの生産大国でありアルコール度数、色、価格などで差別化を図り日本以上の種類が売られている。日本へ輸入されているブランドはコロナ、テ カテ、ソル、ビクトリア、ドスエキス、ボエミアなど多数あるが、日本市場開拓の功労者はコローナ(Corona)だろう。軽くてさわやかな口当たりよく、 レモンを添えて飲むメキシコ流が若者に受けすっかり定着した。

メキシコの地方ではプルケ(pulque)という地酒(どぶろく)がよく飲まれる。乳白色ですこし粘り気のあるプルケは大型で肉厚のマゲイの樹液 (Aguamiel)から作られる。メキシコでもっとも小さな州トラスカーラ(Tlaxcala)の村で、マゲイ畑を見学したことがある。早朝にロバを引 いて樹液採集に向かう老農夫に採取現場を見せてもらった。

畑の周辺に植えられたマゲイに、樹液を取る穴が幹の根元に開けられ石のふたがしてあった。農夫はヒョウタンを加工した採集器(acocote)で樹液を吸 い上げ、ロバの背に振り分けた桶に入れ持ち帰る。発酵用の大型の桶に移して自然発酵を待つ。世界的に知名度の高いテキーラはスペイン人が18世紀末に作り 始めた蒸留酒で農民にとっては値段の高い外来の酒である。

ピスコの材料と製造過程

ピスコの材料と製造過程

関連記事

ページ上部へ戻る