第1回 うさぎの国


一説によるとスペインは「うさぎの国」が語源と言われる。紀元前数世紀にイベリア半島の地中海沿岸にいくつもの都市国家を築いたフェニキア人の言葉で「うさぎ」を意味する語に、国家や土地を意味するラテン語の接尾辞「ia」が付き、ローマ時代になって現在のスペインを意味する「España:エスパーニャ」の由来となるラテン語で「Hispania:ヒスパニア」と呼ばれたという。当時のイベリア半島は現在のように乾燥した土地ではなく、緑生い茂る豊かな土地で多くの野うさぎがいたと言われている。

フェニキア人はヨーロッパでも最古の都市と言われるスペインのカディス、マラガなどを地中海交易の拠点とするため建設したが、歴史的に不明な点が多いことでも知られる。このフェニキア人の子孫が建国に携わったという都市国家がカルタゴである。

カルタゴはイベリア半島で植民都市を支配していたが、ローマとの第一次ポエニ戦争に敗れ、シチリア島をローマに割譲した結果、新たな資金源としてイベリア半島の制圧に乗り出した。カルタゴの将軍ハミカル・バルカは息子ハンニバルを伴いスペイン・カタルヘナ(カルタゴ・ノヴァ)へ移り、それを継承したハンニバルはスペイン支配の拠点とし、イベリア半島を制圧。ハンニバルは紀元前219年にローマの同盟都市サグントゥム(現在はバレンシア州・サグント)を陥落させ再びローマに宣戦を布告した。

そして、今もなお語り継がれるハンニバル戦争(第二次ポエニ戦争)が開始された。

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