Spanish World

第55回 エコ先進国コスタリカ

コスタリカはスイスより少しだけ広い小さな山国である。大宅壮一は1950年代にコスタリカを訪れている。到着時に入国税、出発時に空港税を取られた彼は 「コスタリカはこすいたかりや」の国だと書いている。私のペンフレンド曰く「この街ではいつどこで子猫が生まれたかまですぐ噂となって広まります」。その 小国も今や人口450万となり、大きく変貌した。コスタリカ人は縮小辞-ticoを多用することからcostarricenses の代わりにticosと呼ばれる。

第54回 メキシコ人は本当に陽気か?

メキシコ人の9割は先住民の血を引く。先住民出身の大統領も出ている。先住民は寡黙である。しかし、「陽気なメキシコ人像」が今やmito(神話に近い俗説)となっている。メキシコ人は静と動の二面を持つ。静とは孤独を好み死も恐れない性格、動とは孤独の反動として群れることを好みお祭り好きな性格であ る。 メキシコ人はいつも「陽気なメキシコ人」を演じてどこかで騒いでいる。

第53回 中南米のお酒と酔っぱらいの歌

若山牧水は「白玉の歯にしみとほる秋の夜の酒はしずかに飲むべかりけり」と歌った。意外にもメキシコの歌に失恋して静かに酒を飲む歌がある。第46回で紹介したEllaがその歌。彼女と最後の夜をcantina(酒場)で過ごし、テキーラで最後の乾杯をしてすべてを忘れようとする男の歌。手にした杯が床に落ちても気が付かないほど気落ちした男はメキシコの歌では珍しい。

第52回 中南米のお酒

最近は中南米のお酒が手に入りやすくなった。都市部であればメキシコのテキーラ、カリブのラム酒、ペルーのピスコサワー、ブラジルのピンガ、チリ、アルゼンチンのワインなどが簡単に買える。

メキシコはビールの生産大国でありアルコール度数、色、価格などで差別化を図り日本以上の種類が売られている。日本へ輸入されているブランドはコロナ、テ カテ、ソル、ビクトリア、ドスエキス、ボエミアなど多数あるが、日本市場開拓の功労者はコローナ(Corona)だろう。軽くてさわやかな口当たりよく、 レモンを添えて飲むメキシコ流が若者に受けすっかり定着した。

第51回 メキシコ革命の歌

メキシコ革命はソビエト革命より7年も早い1910年に始まり1917年に一応の決着を見た。多くの日本人にとってメキシコ革命とはハリウッド映画が描く Pancho VillaでありEmilio Zapataの戦いだろう。彼らは僅かの手兵を率いて政府軍の基地を急襲するゲリラ戦法で戦果を挙げたが政権には興味を示さず土地改革だけを求めた。2人 とも革命の成功を見ることなく暗殺されている。

第50回 ジョローナ伝説

メキシコ民謡には明るい歌が多いが、南部のテワンテペック地峡にはLa lloronaやZandungaのような物悲しい日本人好みの民謡もある。

ジョローナ(La llorona )は夜ごと白衣で川辺を泣きながらさまよい歩く伝説上の女性。オアハカ地方のジョローナ伝説が民謡化して普及し、ジョローナと言えば「メキシコ民謡」と思われるほど有名になったが、中南米各地に似たような伝説がある。

第49回 メキシコの社会派民謡コリード 2

コリードを語るとき、避けて通れないのがノルテーニャ(Norteña)と呼ばれる メキシコ北部の歌である。アコーデオンとコントラバスで演奏され、演奏者の服装はマリアッチほど派手ではない。主題はメキシコ革命に関するものが多いが新 しいコリードは不法越境や麻薬などの社会問題も積極的に取り上げる。Narcotraficante (麻薬密売人) やPollo(越境者)を社会悪という視点ではなく反米感情を込めてどこかヒーロ視して歌うのがノルテーニャの特徴である。

第48回 メキシコの社会派民謡コリード 1

Corrido「コリード」はメキシコ音楽のジャンルとして確立しているが、外国人にはランチェーラとの区別が難しい。コリードは実在の人物を4分の2拍子で歌い、ランチェーラは恋や日常の出来事を4分の3拍子で歌うメキシコの演歌である。

第46回 歌で覚えるスペイン語 1

スペイン語の勉強に歌は欠かせない。語彙、文法、国民性などを労せずして覚えることが出来る。

Cielito Lindo シエリト・リンド「いとしい人」Mariachi Vargas
元歌はスペインの古い俗謡らしくメキシコにはない、Sierra Morenaが歌いこまれている。